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5 震災前にも増して元気ないわき市を(市復興事業)
(1) 復興特区制度
① 国は早期復興を目指し、「東日本大震災復興特別区域法」を施行
市が復興事業を円滑に実施するためには、国・県の支援や連携が不可欠となります。
国においては、「東日本大震災復興基本法」〔平成23(2011)年6月公布・施行〕に基づき、同年12月に「東 日本大震災復興特別区域法」を施行しました。次いで、平成24(2012)年2月には、「復興庁設置法」を 施行して、同年2月10日に復興庁、その地方機関として福島復興局(本局=福島市)いわき支所をいわ き地方合同庁舎に開設し、事業迅速化を図りました。
市は、国の特別区域(特区)制度を最大限に活用して、復興事業を着実に遂行することとしています。
② 復興特別区域(復興特区)制度の概要
復興を円滑かつ迅速に推進するための具体的な手法としては、「東日本大震災復興特別区域法」の規 定に基づく「復興特区」制度があり、次の3区分で構成されています。
〔1〕個別の規制・手続きの特例や税制・金融上の特例を受けるための「復興推進計画」(第4条)
〔2〕土地利用の再編に係る特例許可・手続きの特例を受けるための「復興整備計画」(第46条)
〔3〕財政上の特例である復興交付金の交付を受けるための「復興交付金事業計画」(第77条) 各計画については、国の指定を受けることなどにより、特例が適用されます。(表5-(1)-1)
ア 復興推進計画
復興推進計画は、規制・手続きの緩和や税制上の特例によって復興を促進させるために設けられた特 例で、規制緩和の面では、公営住宅の入居者要件や応急仮設建築物の存続期間の延長など、広範囲の分 野で進めることが可能となります。税制や金融面では、課税免除等の税制優遇、利子補給などを受ける ことが可能となります。
市は、県や県内他市町村と共同で、あるいは市単独により、「ふくしま産業復興投資促進特区」、「サ ンシャイン観光推進特区」など15件(平成27(2015)年12月現在)の認定を受け、事業を展開しています。
■表5-(1)-1 復興特別区域(復興特区)制度の概要
区分 構成 復興推進計画 復興整備計画 復興交付金事業計画
計画の内容 個別の規則、手続きの特例や税制 上の特例措置を受けるための計 画
土地利用再編に係る特例許可・手 続きの特例措置を受けるための計 画
復興地域づくりを支援する、交付 金(復興交付金)事業に関する計画
特例の内容
○ 住宅、産業、まちづくりなど各 分野にわたる規制、手続きの特
○ 雇用の創出などを支援する税例 制上の特例 など
○事業に必要な許可の特例
○ 手続きのワンストップ処理
○ 新しいタイプの事業制度の活用
○40のハード補助事業の一括化
○使途の緩やかな資金の確保
○地方負担金の手当て
○執行の弾力化、手続きの簡素化
いわき市に おける具体 的 な 事 業
○ 「ふくしま産業復興投資促進特 区」による税制上の特例⇒P31
○ 「サンシャイン観光推進特区」 による税制上の特例⇒P31 など
○「震災復興土地区画整理事業」 (久之浜、平薄磯、同豊間、小浜
町など)⇒P10~15
○ 「震災復興土地区画整理事業」
(久之浜、平薄磯、同豊間、小浜 町など)⇒P10~15
策 定 主 体 県、市町村(単独または共同) 市町村(単独または県と共同) 市町村(単独または県と共同) 手 続 き 内閣総理大臣の認定 (必要に応じて)公聴会などを経
て、復興整備協議会における協議・ 同意⇒計画を発表
内閣総理大臣に提出
震災前にも増して元気ないわき市を(市復興事業)
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-10- 6 復興へ向け、施策を展開(復興事業計画の重点施策)
イ 復興整備計画
国土交通省や農林水産省が所管する法律に基づく事業を行うに際して受けられる、土地利用の特例が 内容となっています。
たとえば、これまで都市計画の土地利用に関しては、市-県-国という段階を経た手続きが必要でし たが、復興整備計画の場合では、市と県などが参加する協議会で協議し、国の関係機関の同意を経て公 表された場合には、計画に必要な許認可(この場合、都市計画法の開発行為、農地法の農地転用許可など) があったものとみなされることになり、復興のスピード化が図られることになります。
市は、平成24(2012)年6月、市長、国の関係機関の長、県知事などの構成による「いわき市復興整 備協議会」を設置しており、この機関における協議を経て復興事業計画を策定し、沿岸部の被災地を中 心として、防災集団移転促進事業、震災復興土地区画整理事業など、さまざまな土地利用に関する事業 に取り組んでいます。
ウ 復興交付金事業計画
復興交付金制度は、被災地方公共団体が自らの復興プランの下に進める地域づくりを、資金面から支 援することにより復興を加速させようと創設されたもので、いわき市を含む特定被災区域において、文 部科学省、農林水産省、国土交通省など5省40基幹事業およびこれら事業に関連する効果促進事業が 対象となっています。
市は着手可能な事業を事業計画として順次取りまとめ、平成23(2011)年度から平成27(2015)年 10月までに第1~13次にわたり申請し、これまで防災集団移転促進事業、震災復興土地区画整理事業、 災害公営住宅整備事業、復興整備実施計画事業などが採択されました。採択事業は延べ294事業、交 付対象事業費は約1,257億円、交付金額は約1,008億円に達しています。
当該交付金制度は、新たに「復興・創生期間」として、5年間の計画期間の延長がなされており、今 後においても、市の早期復興を図るため、事業の進捗状況を見極めながら、本制度を最大限に活用する こととしています。
市は「市復興事業計画」の重点施策として9項目を位置づけ、さまざまな事業に取り組んでいます。
(1) 津波被災地域の復興に向けた土地利用
① 震災復興土地区画整理事業
広範かつ甚大な被害を受けた既成市街地を速やかに復興するとともに、防災性に優れた市街地を形成 するため、背後の市街地および隣接
する農地、山林などを含めた区域に、 宅地や道路、公園、防災緑地などの 公共施設を一体的に整備します。 対象区域は、久之浜、薄磯、豊間、 小名浜港背後地、小浜、岩間の6か 所です。(表6-(1)-1)
復興へ向け、施策を展開(復興事業計画の重点施策)
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■表6-(1)-1 震災復興土地区画整理事業の概要 整備内容
地区
被災面積 計画
浸水面積(ha) 全半壊(戸) 面積(ha) 区画(区画) 久 之 浜 20.2 270 28.3 213
薄 磯 27.0 326 37.0 185
豊 間 57.4 689 55.9 349
小名浜港背後地 76.7 568 12.2 17
小 浜 4.3 50 3.8 32
岩 間 11.6 188 12.5 59